「技術」に価値を創造し、製造業の未来を切り拓く。

• 経緯・課題

  美山理研工業様が保有するカラーめっき加工技術と、黒田製作所様が保有する金型のレザー加工技術を使った、BtoC向けオリジナル商品の立ち上げに伴い、ブランディングのご依頼をいただきました。依頼時、クライアント様は両社の保有する技術を商品を通して伝えていくことを目的としていました。

• 調査・分析

  両社の保有する技術の掛け合わせは、全国でも真新しい技術であり、様々な製品に応用していくことが可能でした。BtoC向けのオリジナル商品の製作・販売では、本来伝えたいことであった「両社の技術」の魅力とは別の部分で良し悪しが評価されてしまうこと、また期待するような売り上げを見込めないことが課題にあがりました。そこで、ターゲットをBtoCからBtoBに変更し、オリジナル商品のブランディングではなく、“技術そのもの”をブランドとして構築・伝達していくことをご提案しました。

• コンセプト・戦略

  今回スポットを当てるのは、金型に超微細なレーザー加工を施し、カラーめっきによって様々な製品に新しい表情や質感を創り出すという両社の高い技術力から生まれる技法。その特徴を踏まえ、PLATING（めっき加工）とDESIGN（デザイン）で新しい価値を創造する技術ブランド、「PLADES（プレイズ）」と名付けました。ロゴデザインは、μ（ミクロン）の美しさを追求するという意味を込め、虫眼鏡をモチーフに。さらに、魅力を伝えるためのWebサイトやパンフレットも制作しました。この技術を用いた製作事例や、オリジナルデザインのテクスチャサンプルを掲載し、専門知識のない方にも特長がわかりやすく伝わるように構成しました。

• 効果・実績

  ブランド構築後に出展した展示会では大きな注目を集め、国内大手自動車メーカーや世界的に有名な電子メーカー、国内大手化粧品メーカーなど、多数の問い合わせや商談依頼を獲得。その後、自動車メーカーや水栓メーカーからの直接の受注につながりました。技術という無形資産を伝わるカタチに変化させたことで、地方製造業における新たな販売方法や受注構造を構築した事例となりました。